#5 Cody・Lee(李)「異星人と熱帯夜」の音色と世界観、楽曲構成

音楽紹介

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今回は、Cody・Lee(李)「異星人と熱帯夜」の魅力を、その特徴的な音色と世界観のマッチ、また、男女ツインボーカルや喋りパートなどオリジナリティあふれる構成に着目して紹介していきたいと思います!ぜひ最後までご覧ください。

楽曲紹介

「異星人と熱帯夜」は、Cody・Lee(李)が2021年にリリースしたシングルで、2022年リリースのアルバム『心拍数とラヴレター、それと優しさ』にも収録されています。

Cody・Lee(李)は現在は4人編成で、ライブではサポートにキーボードとボーカル・アコースティックギターのメンバーを加えた6人編成ですが、2023年にボーカル、アコースティックギターの尾崎リノさんが卒業されるまでは、5人編成でした。

男性ボーカルの高橋響さんと、女性ボーカルの掛け合いや重なりが心地よい楽曲が多く、ボーカル2人で作詞作曲をしている楽曲も多く、「異星人と熱帯夜」もこれに該当します。

Cody・Lee(李)の楽曲は幅広く、速いテンポや激しいギターでロック調な楽曲から、かなりゆったりめなインディー系の楽曲や、喋り口調が目立つ楽曲も多いです。「異星人と熱帯夜」はこれらの要素が少しずつ全部含まれていると考えられますね。

ロック調、激しめW.A.N.、DANCE扁桃体、初恋・愛情・好き・ラヴ・ゾッコン・ダイバー・ロマンス・君に夢中!!
バラード調、ゆったりめ世田谷代田、さよuなら、ボーイズブラボー、winter、しろくならない
喋り口調、ラップ調キャスパー、drizzle、イエロー、s.o.r.a.、東京
ポップス調、リズム系我愛你、愛してますっ!、おどる ひかり
オールジャンル異星人と熱帯夜、冷やしネギ蕎麦、悶々

音色と世界観

まず、この楽曲のテーマから考えていきましょう。「異星人と熱帯夜」は、映画『サマーフィルムにのって』の書き下ろし楽曲であり、高橋さんはこの映画の夜のシーンの印象から、このタイトルを思いついたそうです。

また、異星人(エイリアン)ということで、かなりエイリアンならではの不思議な雰囲気や浮遊感が感じられる音作りや楽器選びがされております。具体的には以下のような感じでしょうか。

  • Aメロで目立つふわっとしたシンセサイザー
  • コンガ、ボンゴのポコポコ音
  • ワウの効いたギターのカッティングフレーズ
  • 各所に入るシンセのキメのフレーズ
  • 男女でオクターブの違う歌メロ

このようなフレーズが浮遊感のようなものを絶えず感じさせ、曲全体のエイリアンの不思議な世界観を表現しているのかなと思いました。

また、歌詞についても少し、、、曲中に出てくる「バイパスの湿った空気」や「ふたりだけのラストダンス」などは、KIRINJIの「エイリアンズ」から着想をえているのかなと。実際、高橋響さん自身、KIRINJIに影響を受けているようですし、「キャスパー」という曲にも歌詞にキリンジと出てきます。Cody・Lee(李)の楽曲にはこのような他アーティストのオマージュが結構多い気がしますね、、

曲名曲中に出てくるアーティストやオマージュ
drizzleきのこ帝国
イエロー、桜町フジファブリック
悶々NUMBER GIRL,THEE MICHELLE GUN ELEPHANT,MO’SOME TONEBENDERなど
キャスパーKIRINJI,BARBEE BOYS,シュリスペイロフ
ボーイズブラボーandymori
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印象的なフレーズ

先ほどの章でも例に出した、「各所に入るシンセのキメのフレーズ」がすごく良いので、いくつか紹介します!

1番サビ前のシンセフレーズ

1番サビ前のすごく短いフレーズですが、短い中で少しずつ音が上がっていくのは浮遊感をとても感じ、この曲の世界観を表しているとても印象的なフレーズです。

ギターソロ前の効果音

まるでエイリアンがUFO見たいね乗り物に乗って中を彷徨っている雰囲気が感じられました。比較的長く続く音ですが、それがより異様な雰囲気を感じさせます。

男女ボーカルの魅力

この楽曲では、冒頭のサビでは男女でオクターブ違いのフレーズを歌っていますが、1番サビ、2番サビでは冒頭で女性キーだった方を男性メインボーカルが、下のキーを男性の下ハモ的な感じで歌い分けており、続くサビのフレーズで女性ボーカルのみの歌メロになっています。こうした複雑な掛け合いが、展開を面白くし、魅力に繋がっているのかもしれません。

また、2番では、喋り口調になりますが、

てか君とならなんだっていいね っていう君の笑顔がいいね

この部分では、前半を尾崎リノさん、後半を高橋響さんが歌っており、そのまま歌詞の状況を男女のセリフとして表現できるのはすごく魅力ですよね、、伝わり方も変わりますし説得力も増します。その後の、

きみとふたり

に関しては、「きみと」は高橋さんのみで、「ふたり」は二人ともが歌っています。個々の明確なセリフ分けなども緻密に表現されていて、本当に魅力的だと思います!

まとめ

以上、Cody・Lee(李)「異星人と熱帯夜」の魅力を紹介してきました。

Cody・Lee(李)の楽曲は世界観がしっかりしている一方で、実際の街や路線の名前であったり、他のアーティストの名前が出てきたりと、現実的な側面も強く、その現実と世界観の間に魅力がたくさん詰まっていると思います。

Cody・Lee(李)「異星人と熱帯夜」 作詞:高橋響,尾崎リノ 作曲:高橋響

この記事では、楽曲の魅力を、その楽曲の背景やテーマ、音楽的観点など多方面から解釈し、伝えていきますのでまたぜひチェックお願いします!

オリゴトウ

音楽大好き大学生です。
様々なジャンルの音楽の魅力を専門的、感覚的両方で発信しています。
そのほか音楽の最新情報や、楽曲制作についても書きます!

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